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GIVE新聞

201907ranking
昨今、地方都市の人口流出や過疎化に歯止めをかけるため、UターンやIターンを推奨する記事を多く見かけるようになりました。国もUIJターンの推進を行っており、今後も地方都市への移住希望者はある程度増えるのではないかと見込まれます。もし地方に移住するとなれば、安く移住できるかどうかがポイント。つまり気軽に移住するために、誰もが最初に「家賃相場を調べる」という行動を起こすのではないでしょうか。

そこでこの記事では全国の家賃相場を調べ、最も安い家賃のエリアをランキング形式でご紹介します。坪単価、間取り別、公営住宅といった3つの視点から家賃相場を調べつつ、日本の賃貸住宅の家賃事情も解説。地方移住が希望の方にも不動産投資として家賃相場を知りたい方にも参考になるデータです。

【総務省】坪単価の家賃が安い都市ランキング

まず総務省が調査している民営家賃は、全国1700の市町村から都道府県庁所在市や人口15万以上の市などで選定した都市の家賃データです。最終的に81都市にまで分類され、毎月19日に更新されています。では2018年の民営家賃平均から、坪単価の家賃が安い都市20位までをご紹介します。

民営家賃の安い都市TOP20
1位 旭川市 2865円
2位 足利市 3283円
3位 松阪市 3383円
4位 今治市 3417円
5位 山口市 3430円
6位 松山市 3478円
7位 和歌山市 3506円
8位 佐賀市 3546円
9位 姫路市 3563円
10位 松本市 3579円
11位 福井市 3583円
12位 岐阜市 3597円
13位 大分市 3644円
14位 福山市 3651円
15位 前橋市 3666円
16位 津市 3666円
17位 青森市 3680円
18位 札幌市 3689円
19位 長野市 3739円
20位 浜松市 3739円

ダントツで家賃の安かったのが北海道旭川市。人口33万7998人、17万7966世帯ある山に囲まれたエリアです。自然災害の少なさが特徴ですが、昼夜、季節ごとの寒暖差が激しい地域でもあります。この情報では田舎で活気のないイメージかもしれませんが、実は東京都豊島区や目黒区より人口の多い都市。北海道の中では札幌の次に大きな都市です。

不動産投資という視点で見ると、旭川市の借家数は5万9,670戸と札幌市の次に多い都市。北海道民泊ポータルサイトによると、民泊の届け出件数は札幌市を除く都市で499件中91件と2割近くを占めます。家賃が日本一安い都市でありながら、借家や民泊物件が比較的に多い街。不動産投資で新規参入するなら十分な戦略を持って臨むべき街と言えるでしょう。

【民間】間取り別の家賃が安い都道府県ランキング

続いてご紹介するのは、間取り別で家賃の安い都道府県です。民間データ代表ということで、LIFULL HOME‘Sが提供する「見える!賃貸経営」からトップ20を抜粋してまとめました。

1R/1K/1DKの家賃が安い都道府県TOP20
1位 和歌山県 3.4万円
2位 鳥取県 3.6万円
3位 高知県 3.7万円
4位 宮崎県 3.7万円
5位 北海道 3.9万円
6位 青森県 3.9万円
7位 秋田県 3.9万円
8位 群馬県 3.9万円
9位 山梨県 3.9万円
10位 奈良県 3.9万円
11位 山口県 3.9万円
12位 愛媛県 3.9万円
13位 佐賀県 3.9万円
14位 大分県 3.9万円
15位 福島県 4.1万円
16位 徳島県 4.1万円
17位 岐阜県 4.2万円
18位 鹿児島県 4.2万円
19位 三重県 4.3万円
20位 滋賀県 4.3万円

単身者向けである「1R/1K/1DKタイプ」の家賃は、和歌山県が最も安く「3.4万円」です。最も安い物件を検索したところ、1DKで22㎡の物件で1.5万円でした。(2019/7/21時点)

続いて「1LDK/2K/2DKタイプ」の家賃で最も安い都道府県を見てみましょう。

1LDK/2K/2DKの家賃が安い都道府県TOP20
1位 秋田県 4.9万円
2位 宮崎県 4.9万円
3位 群馬県 5.0万円
4位 鳥取県 5.0万円
5位 北海道 5.1万円
6位 山形県 5.2万円
7位 和歌山県 5.2万円
8位 徳島県 5.2万円
9位 福島県 5.3万円
10位 栃木県 5.3万円
11位 山口県 5.3万円
12位 佐賀県 5.3万円
13位 青森県 5.4万円
14位 香川県 5.4万円
15位 大分県 5.4万円
16位 茨城県 5.5万円
17位 岐阜県 5.5万円
18位 愛媛県 5.5万円
19位 福井県 5.6万円
20位 三重県 5.6万円

1LDK/2K/2DKタイプは単身者だけでなくカップルや新婚世帯向けでもあります。調べたところ1位の秋田県で最も安い家賃はなんと2万円。33.61㎡で2Kという間取りでした。(2019/7/21時点)

続く「2LDK/3K/3DKタイプ」「3LDK/4K/4DKタイプ」のランキングですが、都道府県ごとに物件数のバラつきが大きいため、「ファミリータイプ」としてまとめた平均家賃でご紹介します。

ファミリータイプの家賃が安い都道府県TOP20
1位 宮崎県 6.25万円
2位 福島県 6.3万円
3位 青森県 6.45万円
4位 岐阜県 6.65万円
5位 三重県 6.65万円
6位 山口県 6.65万円
7位 香川県 6.65万円
8位 奈良県 6.7万円
9位 島根県 6.7万円
10位 秋田県 6.75万円
11位 徳島県 6.75万円
12位 大分県 6.75万円
13位 和歌山県 6.9万円
14位 佐賀県 6.9万円
15位 鳥取県 6.95万円
16位 愛媛県 7.15万円
17位 岩手県 7.3万円
18位 高知県 7.3万円
19位 栃木県 7.4万円
20位 茨城県 7.5万円

最も安い家賃だったのが宮崎県です。3Kで52.31㎡という間取りの貸家が2万円で募集されています。(2019/7/21時点)また、青森も家賃の安い都道府県。1位の宮崎県より広くて家賃の安い物件が多く、なんと6DKで135.3㎡という間取りが1.5万円で募集されていました。ただ安い家賃の物件は、賃貸物件というより住居併用の古い店舗や倉庫。これが家賃の安い都道府県として上位になった要因かもしれません。

【公営】公営住宅の坪単価の家賃が安い市区町村ランキング

最後に公営住宅で家賃の安い市区町村ランキングをご紹介します。公営住宅は「都道府県営」「市区町村営」などで分かれているため、都道府県と市区町村の公営家賃をまとめた平均家賃でのご紹介です。なお、家賃の単位は坪単価となります。

公営住宅の家賃が安い都市TOP20
1位 長岡市 736.5円
2位 岡山市 773.5円
3位 宇部市 831円
4位 鳥取市 835円
5位 松阪市 847円
6位 松山市 855円
7位 今治市 860円
8位 旭川市 870.5円
9位 福山市 871円
10位 徳島市 885.5円
11位 岐阜市 900.5円
12位 松本市 915.5円
13位 奈良市 926円
14位 宮崎市 934.5円
15位 松江市 938.5円
16位 札幌市 951.5円
17位 山口市 967.5円
18位 高知市 968円
19位 津市 969円
20位 青森市 973.5円

公営住宅で最も家賃の安いエリアは新潟県の長岡市。治安も悪くなく1700以上ある市区町村の中で人口も比較的に上位にある都市です。そのため、なぜ公営住宅の家賃が安いのか明確な理由は不明です。

ただ長岡市は、交通の利便性が悪いという口コミが多くある街。長岡市も交通の不便さは把握しており、交通環境の整備について話し合いが進められている最中です。中越地震などの影響もあってか、公営住宅全体の家賃を安くせざるを得ないのかもしれません。

一都三県の家賃坪単価の推移

ここまで全国の家賃相場を安い順でランキングしてきましたが、気になるのは景気動向を見る上で大事な首都圏の家賃相場。総務省が公表している小売物価統計調査から一都三県の坪単価家賃を平均したグラフをご覧ください。
一都三県家賃相場の推移

※総務省「小売物価統計調査(動向編)」より筆者作成

2014年に急に平均家賃が上がっていますが、これは調査方法の改定があったものと考えられます。事実、小売物価統計調査における家賃の調査方法は、経年劣化をどこまで加味するかが何度も話し合われてきました。

どちらにしても2014年の改定を加味しないでグラフを見る限り、家賃は一貫して下がり続けていることが分かります。また、以下のようなデータもあります。
世界の家賃相場推移

■出典:総務省「消費者物価指数に関する検討資料について」

上図は消費者物価指数の調査における品質調整について、総務省にて話し合われた際の資料にあるグラフです。各国の家賃指数は上昇傾向なのに対し、日本だけがずっと下がり続けています。総務省のまとめでは、日本の家賃が下落傾向である原因について以下2つを挙げています。

  • 借り手は築浅を選ぶ傾向が強く、新築であってもすぐに陳腐化してしまう
  • 人口減少などを理由に住宅供給に関する制度の緩和が影響している

確かに日本の住宅事情は、未だに新築が好まれる傾向にあります。中古住宅を大事に使おうという文化ではないため「新築信仰」と揶揄されることが多いのも事実。結果、住宅が増え続けるのと同時に空き家や空室も増加してきました。

極めつけは相続税法の改正によるアパートの乱立と、昨年2018年に起きた不動産投資に関する詐欺事件の数々。最近は不動産業界全体への不信感が強くなった印象が否めません。特に不動産投資に関する話題も少なくなったように感じるのが正直なところ。

地方移住ということで考えれば、家賃下落や空き家の増加は住まいの選択肢を増やすことになります。ただ不動産投資や日本経済という視点で見ると単なるマイナス要因です。人口減少と家賃下落、進む高齢化などを踏まえて考えると、今後数十年というスパンで借り手市場が続いていくのかもしれません。

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